ビジネスバイクの代名詞ともいえる「スーパーカブ プロ」。中でも「プロ50」と「プロ110」は新聞配達や郵便、出前などの業務用途に加え、個人ユーザーにも根強い人気があります。しかし、その高評価の裏側には、実際に使ってみないと分からない“デメリット”も存在します。
この記事では、「スーパーカブ プロ 50・110」のそれぞれの欠点や注意点をわかりやすく整理し、購入前に知っておきたいポイントを徹底解説。
さらに、「二人乗りはできる?」「ツーリングにも使える?」「どちらが自分に向いているのか?」といった疑問にも答えます。
スーパーカブの購入を検討している方はもちろん、今のモデルからの乗り換えを考えている方にも役立つ内容です。失敗しない選び方のヒントがきっと見つかるはずです!
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スーパーカブ プロは二人乗り非対応で、スタンダードモデルと比べて汎用性に欠ける点がある
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50は軽快な取り回し重視、110はパワーと安定性重視と用途に応じた使い分けが重要
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業務用装備(大型荷台・小径タイヤ)がツーリングには不向きだが、カスタム次第で対応可能
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新車は保証と安心感、中古は価格重視で選べるが、整備履歴と使用状況の確認がカギ
スーパーカブ プロ 50と110のデメリットとは?買う前にチェックすべき注意

・スーパーカブ プロは二人乗りに不向き?50・110ともに制限あり
・取り回しや重量に差は?50と110で異なる使い勝手
・荷台やデザインが業務向け?ツーリング仕様には不向きな理由
・スタンダードモデルとプロの違いから見える弱点とは?
スーパーカブ プロは二人乗りに不向き?50・110ともに制限あり

業務用バイクとして人気の高い「スーパーカブ プロ」シリーズですが、意外にも **スーパーカブ プロ50・110ともに“二人乗り非対応”という点が大きなデメリットです。公式カタログによれば、「スーパーカブ110プロは二人乗りできません」**との明記があり、安全面や法的な観点からも設計上から除外されています 。
これは、50・110ともフレームやシート構造が業務用途の荷物積載を前提としているためで、タンデムステップや適切なピリオンシートが標準装備されていません。そのため、二人乗りを想定して設計されたモデル(例:スーパーカブC125など)とは明確に異なる仕様となっています 。
ただし、カスタムで専用ピリオンシートやタンデムステップを後付けすれば、ナンバー登録を黄色ナンバー(二輪小型)に変更することで、実質的に二人乗り仕様にすることは不可能ではありません。実際に整備業者やカスタムショップのブログでは、ステップとシートの後付けにより「タンデム仕様化」を実現した例も報告されています。
しかし、こうしたカスタムには部品費用や作業工賃がかかる上、**改造内容に応じた検査や書換が必要なため、ユーザーにとっては注意点が多く、面倒な手続きや追加投資が必要となるのが現実です。二人乗りを検討するなら、最初からその用途に対応したモデルを選ぶほうが、安全でコスト的にも賢明といえます。
取り回しや重量に差は?50と110で異なる使い勝手

スーパーカブ プロシリーズは、50と110で仕様に明確な違いがあり、取り回しや扱いやすさに影響を与えます。まず注目すべきは車両重量の差です。公式スペックによると、50プロは108kg、110プロは111kgと、わずか3kgの差ですが、現場で感じる“重さ”には大きな差が生じることもあります。
また、最小回転半径は両モデルとも1.9mと共通していますが、重量と荷物積載時の重心位置違いにより、110プロのほうが切り返しでの安定感はある反面、取り回しは重く感じる傾向があります。これは、110プロがフレーム強化やリアキャリアによって荷物積載を意識した設計になっているためです 。
一方、50プロはコンパクトで軽いため、住宅街の狭い路地や駐輪スペースの限られた場所での取り回しに向いていますが、坂道や横風の多い郊外では出力不足を感じやすく、加速も緩やかなのが弱点です。
実際、毎日の配達用に使う場合、狭い道での小回り重視なら50プロ、荷物の量が多く、幅広い道路環境に対応したいなら110プロが適しており、用途に応じた選び方が鍵になります。
荷台やデザインが業務向け?ツーリング仕様には不向きな理由

スーパーカブ プロシリーズ(50/110)は、業務用としての機能性を徹底的に追求した設計で、大型リアキャリアやフロントバスケットが標準装備されています。この装備によりカゴや荷物を大量に積載でき、配達などの作業には非常に便利ですが、ツーリング用途にはいくつかの弱点があります 。
まず、大型リアキャリアは跳ね上げ形状で荷物の積み下ろしに優れていますが、シート後方のスペースをかなり占有します。そのため、ツーリング用の大きめのバッグやパニアケースを装備するには形状が合わず、積載方法に工夫が必要です 。
また、14インチの小径タイヤは取り回しと足つき性に優れますが、レースや長距離走行向けに設計された路面では、振動を拾いやすく、高速域での安定性が不足することもあります(特に110プロでキャストホイール採用時) 。
さらに、リアキャリアとフロントバスケットのバスケット形状は、風の抵抗を受けやすく、高速巡航時に風切り音が大きくなる点も無視できません。一方、スタンダードモデルやツーリング仕様のカブでは、よりシャープな車体形状やキャリアがないデザインが採用されているため、こちらを好むライダーも少なくありません。
結論として、スーパーカブ プロは日常的な仕事・配達用途には最適ですが、ツーリング用途では物理的な制約や性能の面から不向き。ツーリングを重視するなら、パニアケース対応のサポートパーツ装着や、排他設計のモデルを選択するのが賢明です。
スタンダードモデルとプロの違いから見える弱点とは?

スーパーカブの「プロ」シリーズ(50プロ/110プロ)は業務用途に開発された仕様が強みですが、逆にスタンダードモデルと比べてのデメリットも明確に存在します。以下に、両者の違いとそれによる弱点をまとめます。
1. 重量と車体サイズの違い
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車両重量は50プロが108kg、110プロが111kgなのに対し、スタンダードモデルの50は96kg、110は109kgと約10kg前後軽量です 。
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「プロ」はリアキャリアやフロントバスケット等が標準装備されており、重量増により取り回しがやや重くなる傾向があります。住宅街や狭い駐輪場での扱いやすさでは、軽量なスタンダードが優勢です。
2. 車体装備の違いによる用途適合性
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プロは業務性重視で大型キャリアや工具不要で調整可能なバックミラー、強化サイドスタンド等が標準装備 。
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一方で、ツーリングや個人使用には不要な装備が多いため、見た目や機能面で好みが分かれる点が弱点に。スタンダードの方がシンプルで軽快な印象を与える分、選ぶ人も少なくありません。
3. 性能における差
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50プロは低・中回転域に特化したエンジン、110プロは強化されたPGM-FI新エンジンを採用 。
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スタンダードモデルのエンジンはやや高回転寄りに設計されており、高速巡航時の伸びや余力ではスタンダードが有利な場合もあります。逆にプロは日常道路での扱いやすさに優れますが、高速利用や長距離ライドでは回転の鈍さを感じる可能性ありです。
4. 維持費とランニングコスト
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プロとスタンダードでは、税金や保険等の維持費に大きな違いはありません 。
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ただしプロは業務使用に伴う装備の追加や交換が発生しやすく、消耗品(キャリア、バスケット等)や修理コストは高くなる可能性があります。ライフスタイル次第では維持の手間が増える可能性があります。
結論
スタンダードモデルは軽快さと汎用性に優れ、個人ユースにマッチ。一方のプロは、業務用途や荷物積載には抜群の実用性を発揮する一方、取り回しの重さ・不要装備・高速巡航性能の差など、使い方によってはデメリットに感じやすい要素もあります。用途に応じて必要な装備と走行シーンを明確にした上で選ぶのがポイントと言えるでしょう。
スーパーカブ プロは本当に最強?50と110それぞれの魅力を徹底比較

・ スーパーカブ プロ 50の魅力|小回りが利く街乗り特化モデル
・スーパーカブ プロ 110の魅力|パワーと積載力のバランスが魅力
・どちらがツーリング向き?カスタム次第で快適走行も可能
・新車・中古どっちで買う?生産中止の影響と今後の選び方
・スーパーカブ プロのデメリットとは?50と100の違い・弱点・最適な選び方を徹底比較!の総括
スーパーカブ プロ 50の魅力|小回りが利く街乗り特化モデル

スーパーカブ50プロは、通勤・宅配・街中での走行に最適化された“街乗り特化”モデルで、軽快な取り回し性能と驚異的な燃費性能が魅力です。まず、公式スペックでは30km/h定地燃費93.0km/Lを達成しており、日々多く走る配送業務でもガソリン代を大幅に節約できるのが大きな強みです 。
また、車体には14インチの小径タイヤを装備し、テレスコピック式フォークとフルディスクリアサスによって住宅地や狭い道での切り返しや駐車がしやすい設計。実際にUターンやバック走行時にも安心感があります。エンジンは空冷4ストローク単気筒で、低中回転域にトルク特性が厚く、信号発進やストップ&ゴーの多い市街地で安定した加速が可能。始動はセルとキックが併用可能で、もしものバッテリー上がりにも対応できます 。
加えて、初心者や女性にも優しい配慮が随所に施されています。例えば工具レス調整が可能なバックミラー、カートリッジタイプのオイルフィルター、強化されたサイドスタンドなど、使いやすさとメンテナンス性の高さを両立。また、BG/実装で装備される大型バスケットや跳ね上げリアキャリアは、荷物の積み下ろしに便利で、街中の買い物や配達にも好適です。
総じて、市街地での快適性とコスト効率を両立する点において、スーパーカブ50プロは非常に優秀なモデルです。日常の“ちょい乗り”用途が主なら、軽快さと省燃費を重視できるこのモデルがベストチョイスと言えるでしょう。
スーパーカブ プロ 110の魅力|パワーと積載力のバランスが魅力

スーパーカブ110プロは、業務用途においてパワーと燃費、装備のバランスに優れた“実質最強”モデルです。まず、ロングストローク110ccエンジン+PGM‑FIを搭載し、実燃費では60km/h定地燃費68.5km/Lを達成 。50プロに比べると燃費は落ちますが、坂道や荷物積載時の走破性や余裕は圧倒的です。
安全装備も充実しており、フロントディスクブレーキ+1チャンネルABSを標準装備。特にウェット路面や急ブレーキ時に安心感が高く、業務用途でのリスク軽減につながります 。また、14インチのキャストホイールとチューブレスタイヤの採用により、高速走行時の安定性アップとパンク対応がしやすい仕様です。
加えて、工具不要で調整できるミラー、大型リアキャリアとフロントバスケット、リアブレーキロックレバーなど、業務用としての実用性が高い点も魅力。セル+キック併用スターターにより、バッテリー上がりへの対応力も保持しています 。
このように、加速・安定性・安全性・積載性が高次元でまとまり、非常にコストパフォーマンスに優れた仕様となっています。長距離・大量荷物あるいは郊外ルートを使う配送業務においては、50プロよりも110プロの方が“頼れる一台”と呼べるでしょう。
どちらがツーリング向き?カスタム次第で快適走行も可能

スーパーカブプロシリーズはもともとは業務用途特化ですが、ツーリング用途にも活用できるカスタム性を秘めています。ただし、標準装備の大型リアキャリアとフロントバスケットはバッグ装着との相性に難があり、パニアケースをそのまま取り付けることはできません 。
また、14インチの小径タイヤは街乗りや狭路には強い一方で、高速走行における振動吸収や直進安定性は大型タイヤに劣ります。そのため、ロングツーリングでは疲労が増えやすいという点は否めません 。
とはいえ、リアキャリアを取り外して専用パニアラックに換装する、風防スクリーンやグリップヒーターを追加する、シートをツーリング仕様に変更するなどのカスタム次第で、街乗りバイクから快適なツーリング仕様に変身することも十分可能です 。
特に110プロはPGM‑FI+強化エンジン+ABSを搭載しているため、カスタム後の高速走行・荷物積載・長距離にも耐える能力を持っています。ツーリング重視であれば、しっかりとしたカスタム計画を伴えば、プロ50・110ともに“街乗り業務だけで終わらない一台”に変えることが可能です。
新車・中古どっちで買う?生産中止の影響と今後の選び方

現時点では、スーパーカブ50プロと110プロはともに現行モデルとして継続生産中であり、製品保証やパーツ供給の面で安心して購入できる選択肢です。公式スペック表からも、最新装備を備えた最新モデルであることが確認できます 。
新車を選ぶメリット:
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メーカー保証付きで長期利用も安心
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最新装備(ABS・PGM‑FI・チューブレスタイヤなど)搭載モデルが選べる
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ディーラーサポートやキャンペーン利用が可能
中古を選ぶメリットと注意点:
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価格が抑えられ、コストパフォーマンスが高い
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Honda Dream 認定中古車なら整備済み・保証付きの安心仕様あり
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ただし、業務使用歴のある個体ではフレーム疲労や荷台の傷みが見られることもあるため、走行距離や整備履歴の確認が必須
選び方のポイント:
選択 | 向いている人 | 注意点 |
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新車 | 長期利用・最新装備・安心重視 | 初期コストが高め |
中古 | コスパ・短期利用・認定車希望 | 個体差が大きく、状態チェック必須 |
結論として、保証と最新装備を重視するなら新車、中古でも整備保証付きの良質車を求めるなら認定中古がベストです。また、業務使用中心なら110プロの方がパーツ供給面でもより長く安心して活用できるでしょう。
スーパーカブ プロのデメリットとは?50・100の違い・弱点・最適な選び方を徹底比較!の総括

スーパーカブ プロ50・110は、新聞配達や宅配などの業務を前提に開発された“プロ仕様”のバイクであり、日常業務における信頼性・耐久性・積載性の面では他に類を見ない完成度を誇ります。しかし、その設計思想ゆえに、一般ユーザーの使い方や用途によっては「デメリット」と感じられる点も存在します。
例えば、両モデルともに二人乗りに非対応で、リアシートやタンデムステップを装備していないため、家族や友人と一緒に乗る目的には不向きです。また、大型の荷台やフロントバスケットといった装備が標準で付いていることから、ツーリングや個人使用にはやや重たく、見た目も業務車両然としているため、スタイル重視のライダーから敬遠されるケースもあります。
50と110の違いを比較すると、取り回し重視なら軽量な50プロ、パワーと安全装備重視なら110プロと、それぞれに強みと弱点があり、使用環境や用途によって最適な選択は異なります。50プロは市街地での小回りに強く、110プロは坂道や荷物の多い配達環境に適しています。
また、中古市場では業務利用歴の長い個体も多く、状態の見極めが必要ですが、コストパフォーマンスは高め。一方で、新車であれば保証付きで安心して運用でき、特に110プロは最新装備が充実しているため長期利用にも向いています。
総じて、スーパーカブ プロは「業務向けとしては最強」ですが、「ツーリング・個人使用目的の場合は向き不向きがはっきりするバイク」です。自身の使用スタイルに合ったモデルを選び、必要に応じてカスタムを加えることが満足度を高めるコツと言えるでしょう。
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